目次

  1. 概説
  2. 商標とは
  3. 商号とは

 

1.概説

商標は、自己の商品・役務と他人の商品・役務とを識別するための標識です。特許庁で登録を受け、日本国内でのみ(著名な商標になると全世界で)保護されます。
商号は、会社や商人が営業上自己を表示するために用いる名称です。各地の法務局単位で登記を受け、登録を受けた法務局管轄内でのみ保護されます。
商標と商号は本質的に違いますが、商号であってもSONY等のように商標として使用する場合があり、商標登録を受けていることが多いです。このため、他人の商号を使用すると、商標権侵害あるいは不正競争行為として訴えられることがあります。商標としての使用か、商号としての使用かは、商品・包装のどこに、どのように表したかによって判断されます。

 

2.商標とは

一般に、商標というと、文字・図形等からなる名称やマーク自体を意味するように思われるが、商標法における商標は、「人の知覚によって認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの(「標章」という。)であって、業として商品を生産等するもの者又は役務を提供等する者がその商品又は役務について使用するものをいう(商2条第1項)。」と定義されている。
商標登録を受けると商標権が発生し、その効力は日本全国に及び、指定商品又は指定役務について自己の登録商標を独占排他的に使用することができる。また、権利範囲は自己の登録商標に類似する範囲にまで及び、他人の侵害行為に対しては、商標法に基づく差止請求(商36条)や損害賠償請求(民709条)が可能である。

 

3.商号とは

会社・商人がその営業上自己を表示するために用いる名称をいう(会社法6条、商法11条)。 商号は、「株式会社○○○」等のように文字によって表現できなければならず、図形や記号等は商号にはならない。
商号は、会社法及び商法によって保護され、不正の目的をもって、他の会社・商人であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用した者に対し、差止請求(会社法8条、商法12条)、損害賠償請求(民709条)が可能である。
なお、法改正により旧商法19条が廃止され、現在では、同一住所・同一商号の登記が認められない。

以上